気配り基礎知識

目が見えないってどういうこと?

見えない、と一言でいっても、その状態はさまざまです。
生まれつき全く見えない人、光りは感じる人、大きな文字なら見える人など、人によって状態も見え方もさまざまです。
 

見えない人と一緒に歩くときのサポート

見えない人を誘導するときは、サポーターの腕や肩をつかんでもらうと、安心して一緒に歩くことができます。 
  • 見えない人と一緒に歩くとき、望むサポートは何か、まず尋ねます。
  • 見えない人の腕をつかんで無理に歩くと危険です。サポーターの腕をつかんでもらうと、曲がるときなど早い時点でサポーターの動きがわかり、安心して一緒に歩くことができます。
  • サポーターは半歩先に歩くようにし、歩く速度は相手に合わせます。
  • 「上りの段差が一段あります」「1m先に下りのエスカレーターがありますが、どのようにすればいいですか?」など状況の変化をこまめに言葉で伝えます。
  • 白状を持って誘導するのは絶対に避けましょう。白状をさわらなくてはいけない状況のときには、必ず本人の了解を得てからにします。
 

見えない人はだれでも点字が読める?

そんなことはありません。
点字の読み書きができる人は全体の約10%だと言われています。
視覚に障がいを持つ人は、日本に約30万人います(身体障がい児・者実態調査結果平成13年調査より)が、その中で、ふだん点字を使っている人は、推定して3〜5万人だといわれています。
パソコンによる音声化ソフトの活用や録音刊行物の増大、拡大文字等の活用により、点字の習得者数には減少傾向が見られます。
 

コミュニケーションのときには

  • 「あれ」「これ」言葉は使わない
    具体的に、また基準点が分かるように「右手の前に約束の品を置きます」など伝えます。
  • 話しかけるときは、名前を言う。まず自分の名前を名乗ってから会話をはじめます。
  • 離れる時には声をかける。突然いなくならないようにします。
  • その人に合ったサポートを言葉での具体的な情報や、触れる、嗅ぐ、聞く、など感性豊かなコミュニケーションを心がけましょう。
 

見えない人の生活上での工夫

たとえば、以下のような工夫をされているそうです。
  • 飯ご飯茶碗や湯のみ茶碗、箸など専用に使うものについては、他のものと異なる形や大きさの違うものを用意する。
  • 配膳では、おかずなどはなるべく小分けにして、ご飯や吸い物などの置く位置はほぼ決めてある。
  • お皿は無地のものを利用し、おかずの色彩によって、コントラストのよいものを使用する
  • コップなどは、口が広く安定したものを使用。
  • お膳の色と皿の色の区別は、コントラストの異なるランチョンマットやナプキンを敷く。

 

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